カミソリでムダ毛処理をする正しい方法と注意点
カミソリを使ったムダ毛処理は自宅で手軽にできる反面、ケガや肌トラブルのリスクと常に隣り合わせの状態です。
雑菌が繁殖して化膿してしまったり、ケガが原因で色素沈着が残ってしまったりすれば、一時的ではなく長期に渡って悩まされることになりかねません。
そこで今回は、カミソリを使った正しいムダ毛処理方法をくわしくお伝えします。処理の手順だけでなく、カミソリの選び方やおすすめ商品、注意点についてもご紹介しますので、ムダ毛処理を始める前にぜひご覧ください。
カミソリを使った正しいムダ毛処理
用意する物
まずは、カミソリを使ってのムダ毛処理に必要なアイテムをご紹介します。
- カミソリ
- 蒸しタオル
- シェービングローション
- 拭き取り用のタオル
- 冷却用のタオル
- 保湿ジェル
[1]カミソリを消毒する
汚れたカミソリを使うと、誤ってケガをした場合に傷口から雑菌が侵入して炎症を起こしてしまう危険性が高いので、カミソリは清潔なものを用意してください。
繰り返し使用するタイプのカミソリは、煮沸消毒をしたり、除菌シートで拭き取ったりして、常に清潔な状態を保つようにしましょう。
[2]蒸しタオルで肌と毛を温める(お風呂上がりでもOK)
ムダ毛を処理する前に蒸しタオルでしっかりと温めると、毛が柔らかくなって剃りやすくなります。お風呂上りの場合は、しっかりと水気を拭きとってから始めましょう。
蒸しタオルは固く絞った濡れタオルをラップで包んで、電子レンジで1分ほど加熱すれば簡単にできます。でき上がり直後は熱いので注意してください。
[3]シェービングローションを塗る
処理する部位にシェービングローション、またはシェービングクリームを塗ります。毛を柔らかくする成分が配合されている場合は、塗布後30秒ほど待ってからお手入れを始めると毛に成分が浸透して剃りやすくなります。
シェービング剤の代わりに石けんやボディソープを使う人も多いですが、石けんやボディソープの使用は絶対にNGです。くわしくは後述の【カミソリを使うときの注意点】をご覧ください。
[4]毛の向きに沿って剃る
カミソリを毛の流れに沿って滑らせて、ムダ毛を剃ります。刃を肌に押し付け過ぎずに、軽く触れるような感じで刃を動かすと肌への負担が軽減できます。
同じ場所を何度も剃るとその分肌へのダメージが大きくなるので、一度か二度で済ませましょう。
不満足な状態なら毛の向きと反対方向に剃る
毛の向きと反対方向に剃る「逆剃り」は、基本的には肌を傷つけるリスクがあるため推奨できません。
けれども脚など長い毛が多い部位は、毛の流れに沿って剃ってもキレイに剃れないことがあります。そのような場合は、逆剃りも行ってムダ毛を処理します。
ただし、逆剃りを行う場合は根元から剃ろうとせず、剃る方向に少しだけ肌を引っ張るようにしてカミソリを動かすと、残さずキレイに剃れます。
[5]拭き取る、もしくは洗い流す
シェービングが終わったら、毛とシェービング剤をタオルで拭き取るか、ぬるま湯で洗い流します。き
ちんと落とさないと、チクチクした不快感、かゆみや赤みを引き起こすこともあるので、丁寧にやさしく処理しましょう。
[6]クールダウン
お手入れした場所をキレイにしたら、冷たいタオルや冷却材を包んだタオルでしっかりとクールダウンします。
肌を冷やすと、毛穴が引き締まり、雑菌の侵入や皮膚内部からの水分の蒸発を抑えられるので、念入りに行いましょう。
[7]保湿
カミソリで剃った後は乾燥しやすいため、できるだけ早く保湿ジェルを塗ってアフターケアを行いましょう。
おすすめの保湿ローションは下記で紹介していますので、参考にしてください。
カミソリを使うときの注意点
肌への負担が大きいカミソリでのムダ毛処理には、絶対にしてはいけないNG行為もたくさんあります。以下に注意点をまとめました。
【NG行為】
- お風呂で剃る
- 滑りを良くするために石けんを使用する
- カミソリの刃を1ヶ月以上変えていない
- カミソリが古く刃にサビなどができている
- 肌が乾燥している状態で剃る
- 同じ場所を何度も剃る
- 生理中や対等不良時に剃る
お風呂で剃る
目には見えなくても、湯船のお湯には雑菌が多く存在しています。カミソリでダメージを受けた肌には雑菌が侵入しやすく、繁殖すると肌が炎症を起こすだけでなく化膿してしまう危険性もあります。
カミソリを使ったムダ毛処理はケガをするリスクも高いので、お風呂場での処理は避けましょう。
滑りを良くするために石けんを使用する
石けんを使うと刃の滑りは良くなりますが、必要以上に滑りが良くなってしまうため、深剃りしやすく危険です。
また、洗浄成分が入った石けんは、肌を守る役割を果たす油分までも奪い取ってしまいます。
肌へのダメージを最小限に抑えるため、石けんやボディソープの使用は避け、シェービング剤を使用しましょう。
カミソリの刃を1ヶ月以上変えていない
同じカミソリを長く使い続けていると、刃こぼれによって剃り味が落ちたり、刃に雑菌が繁殖したりすることが多くなります。
そのようなカミソリを使用すると、ケガをしやすく、そのうえ傷口から雑菌が侵入してしまうリスクが非常に高くなります。
シェービングの頻度や使用部位、保管方法などによって異なりますが、カミソリメーカーの貝印は2週間、シックは2~3週間ごとに刃を交換することを推奨しています。
カミソリの刃は、使用頻度が少ない場合でも1ヶ月を目安に交換しましょう。
カミソリが古く刃にサビなどができている
古くなったカミソリは切れ味が悪く、刃の滑りが悪いので肌に余計な負担がかかってしまいます。
また、刃が錆びていると、肌がダメージを受けやすいだけでなく、サビに付着していた雑菌が皮膚内部に入り込み、炎症や化膿などを引き起こす恐れがあります。お手入れ前にカミソリの状態をきちんと確認しましょう。
肌が乾燥している状態で剃る
肌が乾燥しているということは、バリア機能が低下しているということです。
弱った肌の角質層はより傷つきやいため、シェービングを行うと肌のコンディションがさらに悪化してしまいます。
しっかりと保湿をおこない、肌の状態が回復してからムダ毛処理を行いましょう。
同じ場所を何度も剃る
どんなにやさしく丁寧に剃っても、肌には少なからずダメージが伴います。
同じ場所を何度も剃ることはせず、できるなら1回で、多くても2回で剃るようにしましょう。
生理中や体調不良時に剃る
生理中や体調不良時は免疫力が低下しているので、普段より肌トラブルが起きやすい状態です。
万が一ケガをした場合、正常時より雑菌が繁殖してしまうリスクが高いため、生理が終了、体調が回復してからお手入れしましょう。
カミソリ以外のムダ毛処理方法と比較
種類 | 費用の相場 | 症状 |
---|---|---|
カミソリ | 本体:約900円 刃:約300円/枚 |
色素沈着・出血・埋没毛・乾燥・角質肥厚・発疹(カミソリ負け) |
毛抜き | 約100円 | 埋没毛・毛嚢炎・出血 |
電気シェーバー | 約3500円 | 乾燥 |
ワックス | 約2000円 | 色素沈着・出血・埋没毛・毛嚢炎・赤み・アレルギー性皮膚炎・やけど |
家庭用脱毛器(光脱毛) | 約5万円 | 埋没毛・毛嚢炎・出血・赤み・やけど |
脱毛クリーム | 約2000円 | 乾燥・かぶれ |
光脱毛(脱毛サロン) | 銀座カラーなら脱毛し放題で6500円/月※ | かぶれ・アレルギー性皮膚炎・やけど・乾燥・赤み・光アレルギー性接触皮膚炎 |
医療レーザー脱毛(医療脱毛クリニック) | レジーナクリニックなら5回コースで6300円/月※ | 埋没毛・毛嚢炎・かぶれ・アレルギー性皮膚炎・やけど・乾燥・赤み・光アレルギー性接触皮膚炎 |
ニードル脱毛 | TBCなら1本100円 | 毛嚢炎・赤み |
※36回払い
ムダ毛処理には、「カミソリ」「毛抜き」「電気シェーバー」「家庭用脱毛器」など自宅での処理にくわえ、脱毛サロンの「光脱毛」、医療脱毛クリニックの「医療レーザー脱毛」など、実に多くの方法があります。
そして上記のとおり、どの処理方法にも肌トラブルのリスクが伴い、処理方法によって肌トラブルの症状に違いがあります。
ムダ毛処理をする場合は手軽さや費用だけでなく、起こり得る肌荒れのリスクも視野に入れて処理方法を選びましょう。
カミソリ負けの治し方
カミソリ負けの原因
カミソリを使用する前は何も異常がなかったのに、使用後に何らかの肌トラブルが生じることはめずらしくありません。それは、「カミソリ負け」と呼ばれ、さまざまな症状があります。
以下に代表的なカミソリ負けの症状をまとめました。
【カミソリ負けの症状】
- 赤いブツブツができる
- カミソリ使用後に肌がヒリヒリする
- 肌が赤くなり炎症を起こしている
- 化粧水を塗るとしみる
- かゆみがある
- うっすらと出血している
- 湿疹ができる
カミソリでムダ毛を処理すると、肌に細かな傷がたくさんできます。目には見えなくても、刃が肌表面の角質を削ってしまうので、肌は少なからずダメージを受けています。
とくに外部からの刺激に敏感な肌が弱い人・敏感肌の人はカミソリ負けを起こすリスクが高いので、カミソリの使用はあまりおすすめできません。
また、毛が濃く太い人もカミソリ負けを起こしやすいので注意が必要です。毛が太くてしっかりしている場合、カミソリでの処理時に毛が引っ張られたり、普段毛で覆われている肌にはカミソリの刺激が強過ぎてしまったりするためです。
毛が濃い人は、剃る前に毛を短くカットするなどして、できるだけ肌への刺激を抑えるようにしてください。
保湿する
ダメージを受けた肌は乾燥しやすい状態なので、処理後すぐに保湿クリームを塗って肌ケアをしましょう。セラミドやヒアルロン酸など保湿力の高い成分が配合されたものがおすすめです。
市販の薬を塗る
カミソリ負けに効く市販薬も売られています。
メンソレータムのヒリプロは、カミソリ負けのあらゆる症状に効果的な5つの有効成分を配合。ひんやりした塗り心地も気持ちいいクリームタイプの軟膏です。
※画像引用:amazon
皮膚科を受診する
症状がひどい場合やなかなか改善しない場合は、自己判断せずに皮膚科を受診しましょう。
良いカミソリの選び方とおすすめのカミソリ
ドラッグストアには実にさまざまなカミソリが並んでいます。ムダ毛をキレイに、そして安全に処理するために、正しいカミソリの選び方とおすすめアイテムをご紹介します。
カミソリの選び方
カミソリには女性用と男性用があります。女性用は顔用と全身用、男性用はヒゲ剃り用に使われることが多いようです。
よく剃れそうだからという理由で男性用のカミソリをボディに使用したり、全身用のカミソリで顔を剃ったりすると、必要以上に深剃りしてしまいケガや肌トラブルの原因となります。
カミソリを選ぶ際は、ムダ毛処理をしたい部位に合う形のものを選ぶようにしましょう。
刃の枚数が多いほど肌への負担が少ない
カミソリの刃の数が多いと肌への負担が大きくなるような印象を受けますが、実は逆です。
刃が多いほど肌へかかる圧力が分散され、肌に強く押し付けなくても毛がキレイに剃れるようになります。
ただし、刃の枚数だけで選ぶのではなく、しっかりと品質を見極めることも重要です。
ガード付きの刃が安全
カミソリには「ガード付き」のものと「ガードなし」のものがあります。
ガード付きとは、刃先にギザギザのガードが付いているもので、万が一カミソリが横滑りしても肌を深く傷つける心配がありません。
ガードなしよりも少し切れ味が悪くなるデメリットはありますが、カミソリに不慣れな人や不器用な人は安全ガード付きのものを選んだほうが安心です。
剃る部位によりカミソリは使い分けよう
カミソリは大きく分けて、「T字」と「I字(L字)」の2種類があります。T字カミソリは、ワキや腕・脚など剃る部分が広い場所に使われます。
I字カミソリは、顔や眉、デリケートゾーンなど細かい部分のムダ毛処理に向いています。処理する場所によってカミソリを使い分けると、剃りやすくキレイに仕上げることができます。
おすすめのカミソリ
ヴィーナスコンフォートスムーススキンコンディショナー配合
※画像:amazon
参考価格 | 900円 |
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5枚刃仕様で一度にキレイに剃れるため、敏感肌の人でも安心して使えます。水に濡らすだけで泡立つスキンケア成分配合ソープが付いているので、シェービングローションも必要ありません。
前後に動くヘッドは、ヒジやヒザなど剃りにくい部分にもぴったりフィット。手軽さと安全性が際立つ女性用シェーバーです。
シックハイドロシルクトリムスタイル
※写真:amazon
参考価格 | 900円 |
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5枚刃の敏感肌用シェーバーの反対側にビキニライン用電動トリマーが付いた便利アイテム。腕や脚などのボディ用シェービング機能と、ビキニラインのトリミング機能で全身をお手入れすることができます。
電動トリマーはアンダーヘアの流れに沿って軽く滑らせるだけで簡単にボリュームダウンが可能、しかも4段階の長さ調節付きなので短くカットし過ぎてしまう心配もありません。
この記事のまとめ
手軽にムダ毛を処理できるカミソリですが、使用するには多くの肌トラブルのリスクが伴います。
残念ながら肌へのダメージを完全に無くすことはできませんが、カミソリを正しく選び、手順を守って処理を行うことによって、ダメージを最小限に抑えることは可能です。
ところが、正しく処理しても毎日のようにシェービングしていれば、肌トラブルが慢性化し色素沈着や毛嚢炎などが起きやすくなります。肌質や毛量には個人差があり一概には言えませんが、カミソリでのお手入れは週に1回程度までにしましょう。
週1回のお手入れではムダ毛が気になる方は、脱毛サロンやクリニックで自己処理がほぼ必要ない状態にまでお手入れすると肌への負担が大幅に軽減されます。そちらもぜひ検討してみてください。