脱毛が原因で埋没毛に|黒いブツブツ対策からケア方法
がんばってムダ毛処理をしても、黒いブツブツが肌に残ってしまう場合があります。
この黒いブツブツの原因は埋没毛です。名前の通り、薄い皮膚の下で埋もれてしまった毛が透けて黒く見えているものです。見た目にもキレイなものではないので、治し方や予防法があれば知りたいですよね。
また、埋没毛ができてしまっている状態でも脱毛は効果があるのか、逆に悪化したりしないのかも気になります。
そこで今回は、埋没毛の原因と対策、ケア方法に関してお伝えしていきます。
埋没毛とは
埋没毛は、別名「埋もれ毛」とも言われています。本来であれば、毛穴の出口から皮膚の外に向かって生えてくるはずの毛が、皮膚の内側で伸びてしまっている症状です。
無理なムダ毛処理やケガが原因で、毛穴の出口がかさぶたで塞がれて毛が出てこられなかったり、毛先の尖った毛が毛穴の出口ではなく皮膚内部に向かって伸びていたりします。
見た目は黒い点状であったり、ニョロっとした黒い筋状であったりします。触ると凸凹感はあっても、皮膚の下にあるため毛を触った感触にはなりません。
放置しておけば、肌のターンオーバーに合わせて表面に出てきますが、ひどい場合だと数センチも渦巻いた毛が肌の中に埋まったままだったという例もあります。
埋没毛ができやすい場所
次の4つの条件を満たしている部分にできやすいです。
頻繁に処理する部分
単純に処理回数が多くなると、埋没毛ができる確率は高くなります。
また、特にカミソリでの処理のように、皮膚に対して繰り返し刺激を与えていると、皮膚の一番外側の層である角質層が厚くなりがちです。
皮膚が厚くなると、厚くなった角質が毛穴を塞いでしまったり、毛穴の出口までの距離が長くなったりするなどして、埋没毛が生じやすくなります。
ワキ、ヒジ下、ヒザ下などは処理回数が多くなりがちな部位なので、この条件に該当します。
肌に伸縮性がある部分
体の動きに応じて皮膚が伸び縮みする部位は、毛穴の方向が動きにあわせて変わります。
また、伸縮性がある部位は皮膚が柔らかいため、ムダ毛処理をした後の毛先が出口に向かう前に、皮膚内部であらぬ方向に成長して埋没毛ができてしまうのです。
ワキ、ヒジやヒザの骨周り部分、Vライン、Iラインなどが、この条件に該当します。
硬い毛が生えやすい部分
硬い毛が生えている部分は、カミソリなどで処理した後は毛先がとがりやすく、毛穴の中で引っかかりやすくなります。
毛抜きなどで無理矢理引き抜こうとして、毛穴の中で毛が千切れてしまった場合も同様です。
いずれもそのまま皮膚内部に向かって成長してしまい、埋没毛になる確立が高くなります。
ワキ、VIOなどがこの条件に該当します。
毛の成長が遅い部分
成長が遅いことが直接的な原因ではありませんが、毛の成長が遅い部分は、一度埋没毛になるとなかなか治りません。特に気をつけたい部位は、埋没毛ができてしまうと目立ちやすいVラインです。
総合すると、さまざまな条件が揃っているワキとVIOには特に埋没毛ができやすく、ヒザ下なども注意が必要です。
埋没毛の原因
埋没毛ができてしまうのは、毛穴の出口が塞がれてしまうか、毛穴の途中で皮膚内部に向かって毛が伸びてしまうことにあります。
つまり、ムダ毛の自己処理方法が間違っていたり、アフターケア不足が原因になりやすいです。
カミソリでの深剃り、逆剃り
カミソリでの深剃りや、毛の流れに逆らった逆剃りは、目には見えにくいですが毛穴付近の皮膚を削りとって傷をつけてしまいます。
傷がつくと自然治癒力でかさぶたができ、毛穴の出口を塞いでしまいます。
また、アフターケア不足などで傷に雑菌が侵入すると、炎症が酷くなり治りが遅くなることで、更に埋没毛になりやすくなります。
しかも、カミソリでの処理を頻繁に繰り返すことは、肌表面の角質層を頻繁に削ってダメージを与えていることになります。
ダメージに耐えるため角質層は厚く硬くなっていくので、埋没毛を起こしやすくしてしまいます。
ピンセットを用いての毛抜き
根元からキレイに抜けず、毛穴の中で毛が千切れてしまうと、尖った毛先が引っかかって皮膚内部へ伸びやすい状況になってしまいます。
また、無理に引き抜くと毛穴を傷つけて炎症を起こしてしまうので、毛穴の出口を塞いでしまいます。
ブラジリアンワックスによる処理
ブラジリアンワックス専用サロンなどに頼らず、自分でワックス処理を行うと、剥がす方向や力の加減などを誤り、毛が途中で千切れてしまうことが多いです。
また、ワックスを剥がす際に皮膚表面の角質を多く剥がしてしまうことがあるため、アフターケアを十分に行わない場合には炎症を起こす、角質が硬くなるなどして毛穴を塞いでしまいます。
埋没毛ができてしまったら
絶対にやってはいけないこと
埋没毛ができてしまったら、絶対にやってはいけない対処法が2つあります。
1:毛抜きや針などでほじくり出す
埋没毛を見つけると、つい気になってどうにか出したくなりますが、針や毛抜きなどを使用して自分で毛をほじくり出すのは厳禁です。
傷口が深く大きくなるので、赤く腫れ上がってしまいます。その傷に雑菌に感染し炎症が酷くなると、埋没毛がさらに進んでしまい、今度は毛嚢炎になる恐れもあります。
また、炎症を起こした傷口は、直後は厚いかさぶたで覆われ、治った後も角質が厚くなるので、次に生えてくる毛も再び埋没毛になってしまうという悪循環に陥ります。傷あとが色素沈着によりシミのように残ってしまう可能性も高いです。
しかも、キレイに処理ができなかった場合は毛が残って、ブツブツとした黒ずみに見えてしまいます。
2:カミソリで深剃り、逆剃りをする
埋没毛は皮膚の中に埋まっていて、そこが少し盛り上がっているように見えます。表面の皮膚を削り取ることで埋没毛を出そうとする人がいますが、これも絶対に行ってはいけません。
上記の場合、埋没毛の部分だけではなく、その範囲一帯の角質層が取れすぎてしまいます。
角質層には、水分を保って保湿する機能や、雑菌の侵入を防ぐ役割があります。乾燥肌になったり、雑菌に対して肌が弱くなり、感染・繁殖して炎症を起こしやすくなります。
本来、ムダ毛処理は肌をキレイにすることが目的ですが、間違った方法で行うと処理する前よりも肌が汚くなる可能性が高くなります。
埋没毛の正しい対処方法
1:そのまま放置する方法
何もしなくていいの?と思うでしょうが、脱毛の自己処理を休み、肌に不要なダメージを与えずしっかりと保湿することで、痛んだ肌を回復させます。
単に放置するだけではなく、保湿はしっかりと行ってください。そうすると、角質が柔らかくなり、毛が出てきやすい状態になります。
2:ピーリング剤、スクラブなどで角質を除去する
放置しても改善が見られない時には、できるだけ肌を傷つけず、より早く埋没毛が出てきやすい環境にすることが重要です。
ピーリング剤は、角質層の表面を剥がすことにより、埋没毛を表に出します。使用頻度を守らないと肌にダメージを与えるので、急ぐ場合でも焦らず使用方法は守りましょう。
使用する際は、優しくマッサージする程度の力加減で、短時間で済ませるようにします。
肌を強く擦りすぎたり、使用頻度を上げるとこちらも肌にダメージとなるので注意しましょう。どちらも週に2回程度が目安になります。
毛が肌の表面に出てきたら、正しいムダ毛の処理方法でムダ毛を除去してください。
正しい自己処理に関しては、下記の【正しい方法でムダ毛を処理する】に詳しく記載しています。
3:改善されない場合には、皮膚科などで治療を受ける
埋没毛に関して、放っておいたら毛の成分は体に吸収される…と書いてある記事もありますが、放置により肌に溶けたり、吸収されたりといったことは絶対にありません!
酷くなると毛嚢炎を引き起こす可能性も高くなり、見た目も悪いので、1と2の方法を実行しても改善が見られない場合には、皮膚科などを受診するようにしましょう。
埋没毛の予防法
まずは埋没毛を作らないことが大切です。そのための、具体的な予防法をお伝えしていきます。
できるだけムダ毛処理の回数を減らす
ムダ毛処理回数と埋没毛の発生率は比例します。定期的にムダ毛処理を休む期間を作るなどして、なるべく回数を減らします。
正しい方法でムダ毛を処理する
カミソリや毛抜きは、想像以上に肌や毛穴にダメージを与えています。手軽に使えるものではありますが、カミソリや毛抜きは使用せず、女性用電気シェーバーを利用するようにしましょう。
電気シェーバーは、刃が直接肌に触れない設計になっているので肌を傷つけず、安全に自己処理をすることができます。
しかし、電気シェーバーであっても、事前に毛を剃るためのローションなどを塗り、蒸しタオルで肌の温めるなどしてダメージを最小限にするケアも合わせて行うことが大切です。水分が加わることで、毛が柔らかくなり肌表面も保湿されます。
また、カミソリは毛の流れに沿って剃るのが基本ですが、電気シェーバーは逆剃りが基本です。軽く刃を押し当てるとよりキレイに剃れます。
肌に優しいといっても、処理後の保湿は欠かさず行うようにしましょう。
肌のターンオーバー(肌サイクル)を守ることを意識する
ターンオーバーとは
肌の奥底で生まれた新しい肌細胞は、28日かけて角質層に達します。その後、角質層では肌細胞は14日かけて剥がれ落ちます。
正常な肌はこのサイクルを常に一定間隔で繰り返しており、新しい肌細胞が生まれてから剥がれ落ちるまでのことをターンオーバー(肌サイクル)と言います。
上記の日数はあくまで一例であり、個人差があります。例えば加齢によりターンオーバーの日数はどんどん長くなり、肌の生まれ変わりは遅くなります。
正常なターンオーバーを保つには
まず規則正しい生活やバランスの良い食事などで、質の良い肌細胞を生み出すことが大事です。
それに加えて、保湿ケアも欠かせません。角質層が潤うことで、肌のバリア機能がしっかり働き様々なダメージを軽減させます。
美容液などの保湿成分には、肌にもともと備わっているセラミドを取り入れるのがおすすめです。セラミドを配合している保湿剤として、皮膚科医監修のETVOSなどがあります。
さらにスペシャルケアとしておすすめなのは、ピーリングやスクラブなどによる定期的な角質除去です。
角質層の肌細胞は、古くなると水分を含めず固くゴワゴワになってしまいます。そんな角質を取ることで、埋没毛の発生を抑えることもできます。
しかし先述の通り、やりすぎは肌に負担をかけてしまいます。週に2日程度に留め、優しく行うようにしてください。
過剰なスキンケアに注意
ピーリングなどの使用頻度が高すぎると、必要な角質まで落としてしまいターンオーバーが早まります。
代謝が良くなったと勘違いしてしまいがちですが、肌細胞の保湿機能などが未熟なうちに表皮に出てきてしまうので、乾燥肌になったり、ダメージに弱くなったりの炎症を起こしやすくなります。
逆にターンオーバーが遅いと、古い角質がなかなか剥がれず肌の透明感が失われ、ゴワついた感じになります。つまり、早すぎも遅すぎも良くないのです。
適度なケアが、正常なターンオーバーを保つ秘訣です。
脱毛サロンや医療脱毛クリニックで脱毛をする
埋没毛はムダ毛の自己処理が原因で起こることが多いので、脱毛サロンや医療脱毛クリニックで脱毛してしまうことが、埋没毛を抑制することにつながります。
自己処理がいらなくなるまでには、光脱毛なら12回~18回(2年~3年)、医療レーザー脱毛なら5回~8回(1年~1年半)程度かかります。
期間は長いと感じられるかもしれませんが、途中からムダ毛が細く少なくなってくるので、自己処理の頻度は格段に減っていきます。
料金に関しても、ずっと様々なトラブルに気を使いながら自己処理を続けていくよりは、1年から2年かかったとしても脱毛サロンや医療脱毛クリニックに通うほうがコスパも良くなります。
なお、脱毛サロンや医療脱毛クリニックの情報に関しては下記の記事も参考にしてください。
【全身脱毛の料金の平均相場チェック!おすすめの料金相場もズバリ紹介!】
【脱毛のおすすめ回数は何回?効果を出すおすすめの方法も伝授!】
【脱毛の期間ってどれくらいかかるの?何回受けるのがおすすめなの?】
埋没毛があっても脱毛サロンや医療脱毛クリニックで脱毛できるの
基本的にはOK
脱毛サロンの光脱毛や医療脱毛クリニックの医療レーザーは、ムダ毛の毛根にダメージを与えて脱毛していきます。つまり、皮膚の下に埋まっていても効果を発揮するので、埋没毛解消の手助けになります。
ただし、判断基準は脱毛サロンやスタッフにより異なります。見えている部分の色の濃さや範囲の広さによっても対応は変わってくるので、埋没毛に悩んでいる人は、無料カウンセリングの時点で相談するのがおすすめです。
NGになるのは以下の2パターン
埋没毛によって毛穴が炎症を起こしている場合と、伸びた埋没毛がくっきりと黒く見えている場合は、該当する部位は照射してもらえません。
ニキビなど肌荒れがある部位が照射できないのと同様に、炎症を起こしている部位に照射してしまうと、その熱で更に状態が悪化してしまう場合があるためです。
くっきりと見えているのがNGなのは、光脱毛や医療レーザー脱毛が毛の黒い色素(メラニン色素)に反応する光を照射し、その光を熱エネルギーに変換して毛根にダメージを与えるからです。
伸びた部分までくっきり見ていると、毛根だけでなく見えている部分全体に反応してしまい、やけどしてしまいます。
埋没毛は脱毛サロンや医療脱毛クリニックで解消できるの
今ある埋没毛をすぐに解消できるか?と言われると、残念ながらそうとは限りません。
埋没毛は普通に生えているムダ毛よりも、毛根へのダメージが伝わりにくくなります。そのため、他のムダ毛よりも施術回数が多くなる可能性があります。
また、埋没毛は皮膚の下に埋まっているので、上手く照射できたとしても、肌のターンオーバーにより角質層が生まれかわって毛が表に出てくるのを待たなければなりません。
ただ、処理頻度は少なくなっていくため、ムダ毛そのものが少なくなれば埋没毛になる可能性もずっと低くなります。実際、「脱毛を続けたら埋没毛がなくなった」や、「埋没毛が目立たなくなった」という意見は、多数見られます。
では、脱毛サロンと医療脱毛クリニックどちらが埋没毛に効果的かというと、どちらを選ぶにしてもメリット・デメリットがあります。
例えば、時間がかかっても痛くなくて安い方が良いなら脱毛サロン、できるだけ早く痛くても高くてもいいなら医療脱毛クリニックを選択するというように、自分に合った条件で選びましょう。
この記事のまとめ
埋没毛は、誤った自己処理方法やアフターケアをおろそかにすることで発症しやすいトラブルです。
見た目が悪いので、無理矢理自分で出そうとしがちですが、炎症が酷くなるだけでなく肌が色素沈着を起こしてしまうなど、更に悪化させてしまうことになります。
できてしまったら、スクラブやピーリングなどを行い、保湿も十分に行った上で毛が出てくるのを待つか、それでも出てこなかったり、炎症が酷くなったりした場合には、皮膚科を受診するようにしましょう。
埋没毛を予防するには、正しい自己処理を行うこと、肌のターンオーバーを意識し、健やかな肌を保つことが大事になります。
また、自己処理を行わないことが一番の予防になりますが、これには脱毛サロンや医療脱毛クリニックでの脱毛が非常に有効です。
厄介な埋没毛をに悩まされているのであれば、解消するためには脱毛を検討してみるのがおすすめです。