脱毛に後悔しないために知っておきたい全身脱毛のリスク徹底調査

公開日:2018/04/02 更新日:2019/04/09

全身のムダ毛を処理して、つるつるすべすべの肌が手に入れられる全身脱毛。「きれいになれる」「ムダ毛処理の手間が省ける」などメリットばかりが伝えられがちですが、デメリットはないのでしょうか?

初めて全身脱毛にチャレンジしようと思っても、インターネットなどで「全身脱毛 危険」という文字を見かけると、本当に大丈夫なのかなと心配になってしまいます。

そこで今回は、全身脱毛には危険性があるのか、もし危険があるならどんなことなのかを詳しく検証します。

全身脱毛のリスクをきちんと把握しよう

現在一般的に行われている脱毛には、大きく分けると、サロンで行われている光脱毛、クリニックで行われる医療レーザー脱毛の2種類があります。

光脱毛も、医療レーザー脱毛も、基本的な仕組みは同じです。特殊な機械を使って脱毛部位に光を照射し、毛根の黒い色素(メラニン色素)に反応させ熱エネルギーに変換し、その熱で毛根にダメージを与えて脱毛します。

サロンでの光脱毛は、医療レーザー脱毛に比べると照射する熱エネルギーが弱いため、比較的トラブルが起こりにくい安全な脱毛方法と言われています。

また、サロンでは研修を受けたエステティシャンが処理を行うため、基本的にはトラブルの心配はありません。

医療レーザー脱毛にしても、医師免許を持った医師の診察が行われ、その監督のもとで照射を行うため、トラブルが少ないと言えます。

しかし、どんな脱毛方法でも100%安全とは言い切れません。

普通の脱毛処理を行っていても、敏感肌など個人の体質や、その日の体調によって、何らかのトラブルが発生するリスクもあります。

そうしたリスクを把握した上で処理を受けるようにすれば、万が一トラブルが発生した場合も、冷静に対処をすることができます。

全身脱毛で起こりえる肌トラブルと対処方法

それでは、全身脱毛で起こりえる肌トラブルと対処方法をご紹介します。

毛嚢炎(もうのうえん)

毛嚢炎とは、毛穴の奥にある「毛包」と呼ばれる部位に、ブドウ球菌が感染して起きる炎症です。顔・おでこ・背中・ワキ・ヒザ・ふくらはぎ・デリケートゾーンなどに起こりやすいと言われています。

毛包部に傷がついた場合や、皮膚の湿った状態が長く続いた場合などに起こります。

毛嚢炎を起こすと、毛穴に赤い丘疹ができたり、丘疹の中央にニキビのような膿疱ができたりします。軽度の場合は痛みやかゆみはありませんが、重症化すると痛み、灼熱感などの症状が現れます。

一見ニキビと似ていますが、ニキビと勘違いをして対処法を誤ると症状を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。

【対処法】

毛嚢炎は、軽度であれば自然に治癒するため、しばらくの間様子を見るだけで構いません。患部を清潔に保つ・殺菌効果のある化粧水などを使うなどの対策は、炎症を悪化させないために有効です。

特に、寝具やタオルが汚れていると、炎症箇所にさらに細菌が入り込み、症状が悪化する恐れがあるため注意が必要です。

膿がどんどん酷くなる・痛みや灼熱感があるなど症状が酷い場合は、皮膚科を受診する・薬剤師のいる薬局などで相談するなどの対策を行いましょう。

やけど

先述の通り、サロンやクリニックで行われている脱毛は、毛の黒い色素(メラニン色素)に反応する光を肌に照射し、熱エネルギーに変換することで毛根にダメージを与えます。

そのため、肌の状態や体質によっては、軽い火傷を負ったような状態になるケースもあります。

全身脱毛後に肌がヒリヒリしたり、赤くなったりした場合は、軽度のやけどを起こしてしまった状態ということです。特に、肌が乾燥している・運動後や入浴後などで体温が上がっている時などはリスクが高くなります。

【対処法】

火傷をしてしまった場合は、ヒリヒリする箇所を保冷剤などで冷やす、日焼け用のローションを塗るなどの対策を行うようにしましょう。

また、脱毛によるやけどを起こさないためには、日頃から保湿などのスキンケアをしっかり行い肌の乾燥を防ぐことと、日焼けをしないようにすることが重要です。

光が熱エネルギーに変換された時には、肌内部の水分がクッションのような働きでダメージから守ってくれます。肌の水分量が足りないと、ダメージを直接受けることになってしまうので、炎症を起こしてしまいます。その炎症がひどくなると、やけどをしてしまうのです。

日焼けした肌の色が黒くなるのは、メラニン色素が肌表面に集まってくるからです。つまり、日焼けした肌では、光は毛根の中で熱に変換するのではなく、肌表面に反応してしまうことになり、やけどを起こしてしまいます。

肌が乾燥している場合も、日焼けをした場合も、ひどい時には脱毛をお休みして、ある程度肌の状態が落ち着いてから脱毛を再スタートしてください。

赤く腫れる

脱毛をした後の照射部位は、赤く腫れることがあります。これは、やけどまではいかない状態ですが、肌が炎症を起こしているためです。

炎症は光を照射すると、ほぼ必ず起こってしまう現象ですので、過度に不安に思う必要はありません。

ただし、あまりにも痛みが強かったり、痒みがひどかったりする時には、医師の診察が必要となるケースもあります。

【対処法】

赤みや腫れ、火照りなどの症状が現れた場合は、タオルを巻いた保冷剤などで患部を冷やすと効果的です。軽い炎症であれば、時間と共に自然と治癒します。

また、脱毛処理を受けた後は、肌をしっかり保湿してください。保湿を行うことで肌に水分が戻り、さらに冷やされることで、上記のような症状を防ぐ効果が期待できます。

通常は1週間前後で赤みや腫れは自然と治りますが、痛みが長く続く・痛みが強くなる・腫れが引かないなどの場合は、炎症ではなくやけどを引き起こしている可能性もあります。

その場合はすぐにサロンやクリニックの指示を仰ぎ、皮膚科を受診してください。

肌がカサカサになり、かゆみが起こる

肌がかさかさになったり、かゆみが起きたりする場合もあります。これは、脱毛処理によって肌が乾燥してしまったためです。

かゆみがあるからといって、その部分を掻きむしったりしてしまうと、肌に傷がついて痕が残ってしまう恐れもあります。せっかくきれいに脱毛をしたのに、掻き痕が残ってしまったのではがっかりですよね。そんなことにならないためにも、かゆみのある部分を掻きむしるのは我慢してください。

【対処法】

脱毛処理をした部分がかさかさしたり、かゆみが出たりする場合は、スキンケア用品などを使って保湿を行ないましょう。保湿によって肌の乾燥が改善されれば、かさかさ感やかゆみも自然と治ってきます。

なお、保湿に使うスキンケア用品は、敏感肌用のものや、ドクターズコスメと呼ばれる皮膚の専門医が考案したものを選ぶと安心です。あまり成分の強いものを使ってしまうと、そもそもダメージを受けている肌に、さらなる負担をかけてしまう恐れがあります。

保湿を行うためのスキンケアでおすすめはETVOSです。

皮膚科学を研究する医学博士監修のもと、保湿のための重要な成分であるセラミドを軸に、肌機能を高める成分を皮膚科学に基づいて配合しています。

特にヒト型セラミドを配合している「モイスチャーライン」は、乾燥肌や敏感肌の人でも安心して使用できます。

色素沈着が起こる

脱毛をした後の肌はとてもデリケートな状態です。ちょっとした刺激が肌トラブルを引き起こしかねません。

その中でも特に注意が必要なのが色素沈着です。脱毛したばかりのデリケートな肌に紫外線が当たると、普段にも増してシミや炎症が引き起こされ、色素沈着が生まれやすくなります。

【対処法】

脱毛後の色素沈着を防ぐためには、とにかく日焼けをしないことが大切です。

薄着をする機会が多くなる夏に全身脱毛をする人も少なくありませんが、脱毛をした後すぐに肌を露出する服装で屋外に出かけたり、水着で海水浴をしたりすると、強烈な紫外線によって肌が焼け、色素沈着を起こしてしまうリスクがあります。

脱毛後は、肌が落ち着くまで数日は肌の露出を控えてください。また露出するときには日焼け対策をしっかりと行ってください。

汗の量が増えた感じがする

脱毛をすると、汗の量が増えたように感じるという人もいます。しかし、人間の汗腺の量は決まっており、脱毛をして増えることがありません!

ムダ毛が無くなった分、今まで毛に付着するなどして留まっていた汗が、どこにも引っかかることなく肌を伝って流れ落ちるようになったため、汗の量が増えたように感じているだけです。

諸説はあるものの、脱毛と汗の量の増減の間に明確な因果関係は証明されていないというのが現在のところです。つまり、全身脱毛をしたからといって、汗っかきになってしまうということはないと言えます。

【対処法】

実際の量は増えていなくても、肌を伝って流れ落ちる量が増えると不快ですよね。また、ブラウスやTシャツなどに汗じみができてしまうのが気になるという人も多いことでしょう。

最も汗じみができやすいワキの下は、ワキ汗パッドを使うことで対応可能です。それ以外の箇所は、こまめに汗を拭き取るなどして、できるだけ清潔な状態を保つようにしましょう。

また、汗じみが目立つ色の服はできるだけ避け、なるべくしみが目立たない色の服を着るようにするのも1つの方法です。

皮膚が知覚過敏になる

皮膚の知覚過敏も、脱毛後に起こり得る症状の1つです。

知覚過敏とはその名の通り、何らかの原因で知覚が過敏になり、ささいな刺激であっても痛みなどの不快を感じやすくなる状態をいいます。

脱毛では個人の体質や肌の状態による程度の差はあれ、大なり小なり照射部位はダメージを受けます。そのダメージが原因で、一時的に知覚過敏が引き起こされてしまうのです。

【対処法】

脱毛によってダメージを受けたとしても、肌はターンオーバーと言って28日周期で生まれ変わるため、知覚過敏の症状も自然と治っていきます。

チクチクする、ヒリヒリするなどの不快感はあるかもしれませんが、基本的にはしばらくの間様子を見るだけで問題ありません。

いつまで経っても知覚過敏の症状が治らない、徐々に症状が悪化するなどの場合は、サロンやクリニックに相談したり、皮膚科を受診したりの対策を行ってください。

皮膚が硬くなる

脱毛による肌への負担で、皮膚が一時的に硬くなってしまうことがあります。これは、肌がダメージを受けたことによる一過性の現象であり、時間の経過と共に自然と元の状態へ戻っていきます。

皮膚が硬いのが気になってしつこく触ったりしていると、逆にその部分に肌あれや炎症を起こすことになってしまうので注意してください。

【対処法】

対処法として特別なものはありません。先にも述べたように、時間の経過と共に症状は自然と治まってくるため、変に触ったりせずに、しばらくの間様子を見るという方法が良いでしょう。

硬毛化・多毛化になる

硬毛化とは産毛が太い毛に変わる現象、多毛化とは毛が多くなる現象をいいます。

どちらの場合も、産毛や細い毛を脱毛した時に起こりやすいとされており、1~10%程度の確率で発生すると言われています。

硬毛化・多毛化が起こりやすい部位としては、うなじ・背中上部・ヒップ横・横腹・二の腕・肩・首回り・耳の下などが挙げられます。

一方、ワキ・口下・鼻下・ヒザ下などもともと濃い毛のみがある部位では、こうした現象は起きにくいと考えられています。

【対処法】

脱毛処理を受ける前に、硬毛化や多毛化のリスクについて、担当スタッフからしっかりと説明を受け、自分が硬毛化や多毛化のリスクが起こりやすそうか、確認することが大切です。

その上で、硬毛化や多毛化が起こってしまった場合は、まずはサロンやクリニックに相談するようにしましょう。

硬毛化や多毛化の原因は科学的には明らかにされていませんが、照射する熱エネルギーの量が足りないことが原因の1つと考えられているため、エネルギー量を上げて再照射を行うことで、症状の改善が期待できます。

一方で、硬毛化や多毛化するとメラニン色素の量が増えるため、脱毛効果がアップするという場合もあります。

特にクリニックで起こりやすいと言われているため、例えばリゼクリニックなどでは硬毛化に対して無料で照射回数を増やしてくれるなどの保証があります。

保証があるかどうかも、事前に確認をしておいてください。

実はサロンで脱毛するより、自己処理の方が肌トラブルのリスクが高い!

ここまでサロンで行う全身脱毛のリスクについてご紹介してきましたが、実は自己処理の方が肌トラブルのリスクが高いということはご存知でしょうか。特に陥りがちな自己処理トラブルを以下にご紹介します。

カミソリでの自己処理は乾燥肌や肌荒れ、黒ずみの原因に

手軽なカミソリによるムダ毛の処理ですが、カミソリでムダ毛を剃ると肌の表面まで剃り落としてしまうため、乾燥や肌荒れ、黒ずみ、色素沈着などの肌トラブルを引き起こす恐れがあります。

毛抜きでの自己処理は埋没毛や毛嚢炎の原因に

毛抜きを使ってムダ毛を抜く方法は、カミソリでムダ毛を剃る方法と同じくらい、行っている人の多い自己処理方法です。

しかし、この方法は毛嚢炎や埋没毛(皮膚の中で毛が成長してしまう状態)の原因にもなります。肌トラブルを避けたいのであれば避けた方が賢明です。

家庭用の光脱毛器は肌の炎症トラブルが多い

家庭用光脱毛器は、自宅で気軽に光脱毛が行える機械です。サロンに行かなくても、好きな時に好きな部位を脱毛できるとあって、愛用している人も多い人気のアイテムです。

しかし、出力の設定を間違えてやけどをする、炎症を起こしている箇所に照射してしまう、同じ場所に複数回誤照射してしまうなど、使用上のトラブルも数多く報告されています。

なかには目に照射してしまい、視力障害が引き起こされてしまったというケースもあるため、かなり注意が必要です。

全身脱毛のリスクを避けるために…

全身脱毛のリスクを避けるために、できる方法をご紹介します。

経験豊富なサロン・クリニックを選ぶ

光脱毛や医療レーザー脱毛の場合、どの程度の強さの熱エネルギーを照射すれば良いのかは、その人の毛や肌の状態によって異なります。そういった点をしっかりと考慮し、判断できる経験豊富なサロンやクリニックを選ぶことが大切です。

クリニックであれば、症例数などを公式ホームページで掲載しています。サロンであれば、スタッフの研修制度はどうなっているか、サロンを開業して何年かなどを目安にしてください。

トラブルが起こったときの保証制度を確認する

万が一の場合、医師の診察が受けられるドクターサポートや、トラブル発生時の保証制度がしっかりしているかを確認してください。

医師が常住しているクリニックであれば、すぐに診察をしてもらえますが、サロンの場合はスタッフの同行が必須の場合もあります。

異変を感じたらすぐにスタッフに相談する

ささいなことでも、異変を感じたらすぐにスタッフに相談しましょう。

例えトラブルが起こったとしても、初期の内に適切な対策を行うことで、その後の症状を防いだり、軽く済ませたりすることができます。

この記事のまとめ

全身脱毛のリスクについてご紹介してきました。

サロンで使われる光脱毛の機械は、クリニックの医療レーザー脱毛に比べるとパワーが小さいため、肌トラブルが起きるリスクは決して高くはありません。

クリニックの場合も、医師がしっかりと監修しているなかで処理が行われるため、サロン以上にリスクが低いと言えるでしょう。

しかし、どんな脱毛方法でもリスクはゼロとは言えません。万が一のケースに備える必要があります。

脱毛によってどのようなトラブルが起こり得るのか、トラブルが起こった場合はどう対処をすれば良いのかを知っておけば、最悪の事態を回避することができます。

脱毛体験や無料カウンセリングを行っているサロンやクリニックもありますので、そういった機会を利用して、本契約の前に、何らかの肌トラブルが起こらないかを確認しておくのが安心です。

リスクを理解した上で、後悔のない脱毛をしてくださいね。

この記事を書いた人
シュガー
シュガー
好奇心旺盛な20代前半の小娘です♡『つるはだ』のライターになってから脱毛に興味を持ち、現在は「恋肌」の18回コースで全身脱毛真っ最中!いろいろ体験しているからこそわかる、リアルな体験レポを書いています。